新生『大阪人』梅田アースダイバーの舞台裏

編集責任者:江弘毅を始めとした京都・神戸・大阪の編集集団

新生『大阪人』梅田アースダイバーの舞台裏

 2011年5月18日 11:59
リニューアルした『大阪人』がついに発売となった。データを見る限り、初速はなかなか順調である。本当に嬉しいことだ。

キャンペーンでも声を枯らして強調したのは、今という時代にあって大阪という街を語るためにふさわしい書き手の方々に集まっていただいたということ。中でも僕が担当した中沢新一先生による「梅田アースダイバー」は、まさしくそれに必要な企画だったと思う。

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中沢先生とは、『大阪人』の編集委員でもある釈徹宗先生を通じて知り合うことができた。2年前に神戸女学院大学の文化祭で、内田樹先生との対談のために起こしになったときにご挨拶させていただいたのが始まりだった。その時に半ば(というか完全に)強引に助手の方にいきなり「ナカノシマ大学にご登場いただきたい」と切り出したのである。名刺交換してすぐの話だから、先方さんもさぞやびっくりされてことと思うが、それは半年後、ナカノシマ大学2010年4月講座「大阪アースダイバーへの道」として結実した。

それから、中沢先生とはたびたびお会いする機会に恵まれている。週刊現代の連載のための取材に同行させていただいたり(残暑厳しい時期に古墳いっぱいの山にでかけて蚊にさされまくったりした)、週刊現代にインタビュー記事を書かせていただいたりした。また、今年の2月には東京での開催となった「アースダイバーで読み解く、東京×大阪」も快くお引き受けくださった。そういったご縁を受けて、今回の『大阪人』につながったわけだ。これまでは対談などイベントだったので、誌面に大きく出ていただけて感慨もひとしおである。

取材は4月末。発売は5月16日なので、間に合うかどうかの瀬戸際だった。普通の企画ならこんなことはしないが、リニューアルの目玉企画であるから、デザイナーやカメラマン、印刷所にもわけを話し、10ページをまるまる空けて待っていたのである。実はこんなに遅くなったのにはわけがあり、当初は3月末だったのだが、3月11日に起こった東日本大震災とそれに伴う原発事故に際して、東京を離れず事態を注視したいという中沢先生のご要望で一旦延期になったのだった。さすがは人類学者らしいふるまいだが、きちんと約束を守ってくださるところが、中沢先生のお人柄をよく表している。本当にありがたい。

IMG_0148#.JPGそんな事情もあり、事前にたっぷりとロケハンや撮影を進めることはできた。とは言うものの、一体どこへお連れして良いか半信半疑である。お初天神、綱敷天神社、北向地蔵、梅田墓地跡などなど、いろいろ考えてみる。単行本などでアースダイビング・マップを作るなどしている方と話し合い、結局、誌面でご覧いただいたようなコースとなった。中沢先生もごきげんなご様子だったので、一安心。とてもリラックスされた様子で、通りがかったかっぱ横丁の古本屋では本選びに熱中され、「あの、すみません。そろそろ釈先生との対談が...」とお楽しみのところを急かさないといけなかったりした。

梅田アースダイバーの一番の興味は、どうして梅田はこんなに移り変わりが早いのかということと、なぜ計画的に造られた大阪の中心であるにもかかわらず、周囲にこんなにワイザツな街が広がるのかということ。そのアースダイバー的な解答はぜひ『大阪人』をお読みいただきたい。週刊現代の連載や、内田樹先生・平川克美さんとの鼎談本『大津波と原発』や『すばる』に寄稿されている「日本の大転換」なども併せてお読みいただけると、なんとなく符合するところもあると思われます。

というわけで、『大阪人』どうぞご贔屓に。







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