しかしお好み焼き屋は、「街的」のかたまりみたいなもんやなあ。
アジールとしての店。
桃知と懇意にさせていただくようになったのは、『「街的」ということーお好み焼きは街の学校だ」を書いたことがきっかけでしたが、この新書は、会社を辞めてちょうどこの編集集団140Bを中島らと立ち上げたときに書いたものです。会社の定款をどうするかとか、登記手続きで法務局に行ったり、取引銀行をどこにするとか、そういうときに「街的ということ」とは何かを、身をよじりながら考えていたのです。
まだ大阪・中之島の事務所には何もなくて、神戸の家のiMacでしこしこと書いていました。そうしながらメシ+飲みで近所のお好み焼き屋によく行っていて、そこのお好み焼き屋で鉄板の上でテコを動かしながら、あるいはビールのグラスを上げ下げしながら、鉄板を挟んで週3回4回と、急によく行くようになって、その店の同じ世代のにいちゃんねえちゃんご夫婦に、いろいろと話しながら考えたことを家に帰って書いてました。