越境編その3 我々と同じ空気のママがいる酒場がある、顔がデニーロになるのは当たり前か。 「バー プレゴ」

ひとりでどこに飲みに行くか、行けばいいのか、それは街のあいだで最近かなり大きな問題になっている。

毎日、元ヤンキースのトーリ監督のような渋くいかめしい顔のおっさんがいるバーに行ってうまい酒を作ってもらうのもいいが、毎日毎日そんなバーへ行けるほどそこまで精神もストマックもタフではない。かといってクラブやラウンジにワンマンショーで乗り込むほどココロがタフではないし厚顔でもない。たまに道中している相手やその夜のその場のノリでそういう店に行くこともかなり多いけれども、明くる日がハカナイし切ない。

アホやなー、それがオモロイんやと言ってしまえば「そうですねん」としか言いようがないけれど、クラブやラウンジでの戦いが不利でしんどいと思うことがよくある。金の持ち方や遊び方の違いは大いにあるとは思うけど、どっちにしても目線が水平ではないことは確かだと思う。そこで答えがあらわれた。同族あるいは同じ空気感を持ったママがいてくれるカウンターな酒場はどうだ。オアシスではないか。違う? でもホッとする?

ママという表現もどうかと思うがバーのマスターの女性版。同族といわれて怒るママもいるかも知れないけれど、同じ空気とタイミングで苦笑いが出る感じの人が同族のママ。多少違ってもこちらで勝手にそう思ってしまいたい。

例えばミナミのバー・プレゴのママはなんなんだろう。早い時間からボンベイサファイアをストレートでククッといくし、ベッピンやしセンスもええし、ラテンで泣くし矢沢もいけるしホルモン好きであっさりしてる。木屋町のブルードアのママは本読みでジョー・ペシ好きで何故か俺はミスマイアミと呼んでいる。

なんにせよ同族のママは非常に貴重。向こうはどう思っているかわからないけど、こちらからは視線水平、生きる意味においてこれまた勝手ではあるが大切な位置づけにしてしまっている。

だから明確な目的なしにひとりでに足が向くし、行けば必ず酒がうまくてたまらない状態になってしまう。特に出張して帰ってきた時やしばらく街に出ていなかった時には、家に帰るより先に行きたくて仕方がない。そしてそんな時に限ってその店が忙しくて「チョット待ってて」と言われたままほったらかしにされたりするのだが、「俺はこれでいいのだ」と、今宵またつぶやきながら、男前の戦闘値を高めるために目はうつろ、口がデニーロな夜となる。

バープレゴ
目線水平、視界良好でゴキゲン度真っ赤。年々グッとフランクになってくるママのキュートでラテンな空気がよく感じられる、あーワイワイナなバー。スコッチでもカクテルでもスタッグバー以上のレベル。グラスも渋い。ワインもうまいのがあるし食い物もいける。何といっても雰囲気がいい。音源にも注目している。チャージは1000円。カップルで来ているお客さんも多し。

大阪市中央区東心斎橋1-12-19 ビレッジリバー7F 
電話番号:06-6251-3089 
営業時間:5:00PM→0:00AM 
定休日:日曜休

BLUE  DOOR
木屋町のチョット妖しいマイアミな酒場。店のスタッフは帰国子女が多く、なんだかチョットファンキー。高瀬川の西側の古くからある飲食ビルの中にこの店はある。7階に上がり扉を開ける。暗い目で重心の低い光と、ピンクとブルーのライティングに妖しく浮かぶパームツリー。下界とは違う感じのする女の子が何人かいる。英語も話すスタッフとミスマイアミの不思議さが酒をすすませる。ワンドリンクが千円でノーチャージもうれしい。

京都市中京区西木屋町蛸薬師上ル 第2観光ビル7F 
電話番号:075-211-8507 
営業時間:7:00PM→0:00AM 
定休日:無休

2009年04月14日 18:10

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